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Zak McKracken

TM & (C) LucasArts Entertainmaent Company

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概要

「Maniac Mantion」に続くルーカスのグラフィックアドベンチャー第2作目。 IBM−PC版は「LucasArts Classic Adventures」の一本として入手可能。 (ただし、私が知る限りではルーカスの通販以外で見たことがない.... そしてルーカスの通販は米大陸のみ....) また、日本語版はFM−TOWNS版が富士通より出ている (日本語版のキャラクターデザインは弓月光氏)。


ストーリー

主人公ザック・マックラッケンはピューリッツァー賞受賞を目指す若手タブロイド紙の記者だ。 しかし彼の崇高な(?)理想とは裏腹に、彼に与えられた取材対象は胡散臭いものばかり。 そんな彼の今回の取材は「2つ頭の狂暴リス」。 編集長の命令に逆らうわけにも行かずしぶしぶ出かけていくザック。 しかしこの時地下で宇宙人による「地球人総バカ化計画」が進行しているとは、彼は知る由もなかった....


レビュー

"Weekly World News"というタブロイド紙を御存知だろうか。 そう、時々東スポの片隅に乗っている「世紀のスクープ」の元ネタである。 この新聞には、景気がどうだとか、中東問題がこうだとか、そんな記事は一切載っていない。 代わりに一面を飾るのは「ネッシー、出産」「宇宙人、捕獲さる」「エルビスは生きている!」などの他ではお目にかかれないぐうなニュースばかりだ。 なお、この記事のダイジェストが和訳され、「スーパージャーナル」という本にまとめられている(1〜3巻)。

こういったネタが大好きな方、是非一度プレーして見てください。 上のストーリーでもちょっと触れたけど、このゲーム、レーニア山のUFO、奇形動物、火星の古代都市、アトランティス、マヤとエジプトのピラミッド、ストーンヘンジ、バミューダトライアングル、そしてエルビスとその手のネタの宝庫である。

ただ最初に発売されたのが87年頃なので、さすがにグラフィックが古いのは致し方ない。 写真を見た限りではたぶん160×200ドット、16色くらいのようだ(初代のMSXとおなじくらい、かな)。 もっともFM−TOWNS版はさすがに256色モードで描き直されているのだが。

ゲームのシステムはおなじみのスカム・システム。 動詞を画面下部のリストの中から、目的語をメイン・スクリーンの中やアイテムリストの中からそれぞれマウスでクリックして選んでコマンドを作っていく。 ただ、後のゲームに比べると、やや不親切なところがあり、慣れないうちは操作に戸惑うかもしれない (決してゲームにならないほど操作性が悪い、というわけではないのでご安心を)。

しかし、このゲームのストーリーはそんな「古さ」を軽く吹っ飛ばしてしまうほど魅力的だ。 主人公のザックもルーカスらしい「2.5枚目キャラ(インディのように、二枚目なんだけど肝心なところでずっこけるタイプ)」だし、敵役のエイリアンも主人公にあわせてヘッポコで、自分の仕掛けた「バカ化マシーン」に自ら洗脳されてしまうのだ。 なんというか、「低予算ミエミエだけど、思わず笑ってしまうB級映画」を見ているような感じである。

とにかくこのゲーム、見かけの古臭さにだまされてはいけない。 ストーリーだけだったら間違いなく今でも通用する。 もし店頭で見かけたら、迷わず購入されることをお勧めします。 もちろん「精密にレンダリングされたリアルなグラフィックじゃなきゃいや」という御仁には勧めませんが(笑)。


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Note

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