MLBの選手登録ルール

ドジャース大谷選手の子供が生まれる際にチームの一軍登録から外れたことがニュースになったので、MLBの選手の登録ルールについて確認してみた。参考にしたのはMLBのグロッサリーサイト

26-man roster

所謂一軍登録。開幕から8月末までは26人。うち投手登録は13人までと制限されている。野手を登板させる場合は延長戦、又は7点以上の点差がついたときに限定される。チームは前シーズンに以下の条件を満たした選手を二刀流(two-way player)として指名させることが可能であり、この選手はいかなる場面でも登板可能だが投手としてカウントされない(つまり、投手13人の他に二刀流選手を一軍登録するたことが可能)。

  • 投手として20イニング以上を投げる

  • 野手又は指名打者として20試合に先発し、そのそれぞれで3打席以上に立つ

一軍登録は通常26人までとなっているが、以下の場合に拡張される。

  • ダブルヘッダーの場合は1人増やすことができる。ダブルヘッダーうち1試合がサスペンデッドゲームの続きである場合、増やした選手(27th man)はこの試合には出場できない。

  • 9月1日以降は2人追加となり、28人に拡張される。うち投手は14人まで。

40-man roster

26-man rosterに登録可能な40人の選手登録。一軍登録の26人に加え、以下の選手を含む。

  • 7日、10日又は15日の故障者リスト(injured list)に含まれる選手。60日の故障者リストの選手は40-man rosterから外れる

  • bereavement listに登録された選手。家族が重病又は死亡した場合に適用される。期間は3日から7日の間。

  • family medical emergency listに登録された選手。家族が医療的緊急事態となった場合に適用される。期間は3日から7日の間で、それを超えるとrestricted list(保留者リスト)入りとなる。

  • paternity leave listに登録された選手。配偶者の出産の場合に適用される。期間は最大3日。

  • 上記のいずれにも該当しない選手はマイナーリーグ選手となる

新たに選手を40人枠に登録する場合は、誰かを40人枠から外す必要がある。球団都合で40人枠の入れ替えを行う場合は、以下のいずれかの手続きを行って40人枠から選手を外す必要がある。

  • トレード

  • 契約解除(自由契約)

  • 60日故障者リストへの登録

  • DFA(後述)

DFA(Designate for Assignment)が適用されると、7日間の間に他球団がその選手を40人枠の選手として獲得可能である(outright waiver)。どこの球団も獲得を希望しなかった場合はマイナー契約となる。

minor league option

球団が40人枠の選手をウェーバーにかけることなく26人枠から外してマイナーに落とす権利。このオプションは選手ごとに3年分であり、40人枠の選手が20日マイナーで過ごすと1年分のオプションが消費される。40人枠に入っているが26人枠に入っていない選手を一軍登録する場合は、その選手は野手なら10日、投手なら15日マイナーで過ごす必要がある(つまり、マイナー落ちした選手または開幕時にマイナーだった選手はこの期間置かないと26人枠に入れない)。ただし、上記のダブルヘッダー時の27人目の選手として登録する場合や、故障者リスト入りした選手の代役として指名される場合はその限りではなく、マイナー落ち直後でも26人枠に入れる。

マイナーリーグオプションは通常3年だが、メジャー・マイナーで登録フルシーズンが5年未満(メジャー・マイナーの登録日数と故障者リスト入りした日数の合計が90日に達した場合にフルシーズン扱いとなる)でオプションを3年分使い切った選手に対しては4年目のオプションが与えられる。

メジャー歴5年以上の選手については、マイナーオプションの行使には選手の同意を必要とする。

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