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富士通マウス(1984)

概要

富士通のFM-7及びFM-11[1]用に、それぞれ専用インターフェースカードとセット[2]で販売されたマウス。マウス側のコネクタはアタリ仕様と同様DE-9メス相当であるが、アタリ仕様マウス各種のいずれとも互換性はない。後述するようにマウス自体はドライバさえ自作してしまえば9ピンをLレベルにできる機種では利用可能ではあるが、インターフェースカード自体はアタリ仕様ではないため、ここでは「アタリ仕様ではないもの」に分類した。

本記事を作成するにあたり、以下のサイトを参考にさせていただいた。

なべちゃんのホームぺージにあるカタログから判断すると、FM-7用のマウスセットはFM-77・New7発売に合わせて84年春ごろに発売されたようだ。

マウスの構造

上記かべきんブログに掲載されている回路図等から判断する限り、X、Y軸それぞれの移動を検出するためのロータリーエンコーダの出力をそのままピン1-4に出している。マウスには電源供給はされていないことから機械式のロータリーエンコーダのようだ。ピンアサインは以下の通り。

pin#

Function

1

XA

2

XB

3

YA

4

YB

5

NC

6

LEFT BUTTON

7

RIGHT BUTTON

8

NC

9

COMMON(GND)

移動量の検出ピンはATARI ST用マウスに類似している。変換ケーブルを用意すればこのマウスをATARI STや、同じくロータリーエンコーダの出力をそのままピン1-4に引き出しているAMIGA用マウス の代わりに使うことは可能だろう。また、9ピンをコモンにできる機種つまりMSX系統や海外版マスターシステム、メガドライブ、CPC、SAM Coupé等であれば、ドライバを自作すればこのマウスをそのまま使うことは可能だろう。ただし、十分に短い間隔でポーリングを行う必要があるため、速度の遅い8ビット機で実用になるか、という問題はある。

一方AMIGA、ATARI ST共にマウスは光学式ロータリーエンコーダを使っているためこれらのマウスをFM-7用マウスの代わりに使用するためには、何らかの方法で電源5Vを供給する必要がある。

インターフェースカードの特徴

インターフェースカード側はピン1-4、6、7が100kΩの抵抗でプルアップされた入力端子でピン9がGND、ピン8は入力端子と同様100kΩの抵抗でプルアップされているが入力端子ではない、というもの。日本ソフトバンクのOh!FM誌、1989年5月号に掲載されたFM-7のI/Oマップから判断すると、このインターフェースカードはマウスの移動量のカウントまで行っており、ピン1-4の状態を直接取得することはできなさそうだ。なお、上記I/OマップではSW3(拡張)という記載もあり、ひょっとしたらピン8も入力端子として使えるのかもしれない。


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