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Spectravideo SV-318/328(1983)

ハードウェア概要

Spectravideo社は元々SpectraVisionという名前で、その頃はQuickShotというAtari互換用のジョイスティックで知られていた。QuickShotは国内ではアスキーが自社ブランドで展開しており(オリジナルのQuickshotはボディカラーが黒だが日本向けのものはベージュ)、例えば富士通FM-7用としてプリンタポートに接続するための変換アダプタとセットで販売されていた。ちなみに雑誌ログインやファミコン通信などに連載されていた漫画「べーしっ君」の主人公が肩からかけているジョイステックはこのQuickshotの国内版をモデルにしたものと思われる。

SpectraVision社は社名変更と前後して8ビットパソコンであるSV-318と328を開発、販売開始している。両機種についてはRoger's Spectravideo pageに詳しく解説されており、本記事もこのページに基づいている。SV-318、328は共にZ80を採用しており、318がメモリ16kB、テンキーなしゴムキーボードのエントリーモデル、328がメモリ64kB、テンキーつきプラスチックキーボードの高級モデルである。グラフィックコントローラや音源などMSXとは似通ったスペックであり、MSXの原型となったPCであるとされている1

1

Roger's Spectravideo pageで公開されているSpectravideo社のチラシより

なお、SV-318/328にはオプションとしてコレコゲームアダプタ、MSXゲームアダプタというものがあり、これらのアダプタを取り付けるとコレコビジョンやMSXのソフトを実行させることができる。これらのアダプタにはジョイスティックポートが用意されており、コレコビジョン用、MSX用のコントローラはアダプタ側のジョイスティックポートに接続して使用する。

コントローラ端子の特徴

本機はコントローラ端子を2つもっている。ピンアウトは以下の通りである。

pin#

Function

1

Digital in / Digital out

2

Digital in / Digital out

3

Digital in / Digital out

4

Digital in / Digital out

5

Digital in

6

Digital in

7

VCC

8

GND

9

Digital in

ちょうどATARI VCSのピン5と9をデジタル専用にしたような構成となっている。なお、VCSと異なりピン5、9もプルアップされている。

ハードウェア実装

nIGHTFALL Blogにあるサービステクニカルマニュアルによれば、ジョイスティック端子はパラレルI/Fコントローラの8255とPSGチップAY-3-8910のI/Oを組み合わせて実装されている。具体的にはAY-3-8910のPort Aでジョイスティックの方向を、8255のPort Aでジョイスティックのトリガとパドル/タッチパネルの入力を検出するようになっている。

同ブログに記載の基板の写真を見るかぎり、8255のPortAのパドル/タッチパネル入力用のピン(D0~D3)はジョイスティックポートの5番、9番ピンと直結しているようである。従って、5/9番ピンはATARI2600とは異なりプルアップされた純粋なデジタル入力ポートと思われる(8255のPortAはプルアップ機能あり)。5、9番ピンをパドルとして使うにはワンショットタイマ回路なりロータリーエンコーダなりをパドル側に設ける必要がありそうだ。

サービステクニカルマニュアルによれば、AY-3-8910のPort Aとジョイスティック端子の各ピンとの対応は以下の通りである。下表ではジョイスティック端子の各ピンをCmPnの形式で表記する。例えば、C1P2であればジョイスティック端子1のピン2のことである。

PA7

PA6

PA5

PA4

PA3

PA2

PA1

PA0

C2P4

C2P3

C2P2

C2P1

C1P4

C1P3

C1P2

C1P1

AY-3-8910のI/Oポートの制御方法は「PSG音源の利用」を参照のこと。本機においては、を制御するためのI/Oポートアドレスは以下のとおりである。

  • $88(W): AY-3-8910のレジスタ指定

  • $8C(W): AY-3-8910データ出力

  • $90(R): AY-3-8910データ読み出し

ピン5、6、9は前述のように8255のPort Aで読み取る。Port AにアサインされているI/Oポートアドレスは$98である。Roger's Spectravideo pageの8255解説ページ及びタブレットSVI-105の回路図によれば、アドレス$98とジョイスティック端子のピンとの対応は以下の通りである。

Address

Bit7

Bit6

Bit5

Bit4

Bit3

Bit2

Bit1

Bit0

$98(R)

Not used for Joysticks

C2P6

C1P6

C2P9

C2P5

C1P9

C1P5

制御手順は以下の通り。

  1. 8255のコントロールレジスタであるI/Oポートアドレス$97に$92を設定。これにより、PA、PBが入力、PCが出力となる。

  2. I/Oポートアドレス$98を使って読み出す。


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