富士通 FM TOWNS(1989)
- 公開日: 2020/09/20
- 更新日: 2020/09/27
ハードウェア概要
1989年に富士通から発売されたx86ベースのパソコンである。全てのモデルで386SX以上のCPUとCD-ROMドライブを採用したことが大きな特徴である。AV機能も6チャンネルステレオFM音源、8チャンネルステレオPCM音源、32768色/1600万色中256色対応のビデオ、スプライト機能[1]など充実していた。
コントローラ端子の特徴
本機はコントローラ端子を2つもっている。システムソフトウェアを初めとして多くのソフトでは端子2にマウスを接続することを前提としている。千葉憲昭「FM TOWNSテクニカルデータブック」(アスキー出版)によればピンアウトは以下の通り。
pin# |
Function |
---|---|
1 |
Digital in |
2 |
Digital in |
3 |
Digital in |
4 |
Digital in |
5 |
Vcc |
6 |
Digital in / Digital out |
7 |
Digital in / Digital out |
8 |
Digital in / Digital out |
9 |
GND |
PC-6001等と異なるのはピン8も入出力兼用となっていること。MSX用のジョイスティック等を使う場合は(連射機能付きのものでない限り)ピン8をLに指定する必要がある[3]。
TOWNS標準のジョイパッドは9ピンをコモンピンとしているため、一部のTOWNS用ソフトではピン8をLに設定していないものがある。そのようなソフトではMSX用のコントローラは使用できない。
ハードウェア実装
「FM TOWNSテクニカルデータブック」によれば、本機のコントローラ端子は下表の通りI/Oアドレス$04D0、$04D2、$04D6を用いて制御される。下表ではコントローラの各ピンをCmPnの形式で表記する。例えば、C1P2であればコントローラ端子1のピン2のことである。
Bit7 |
Bit6 |
Bit5 |
Bit4 |
Bit3 |
Bit2 |
Bit1 |
Bit0 |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
$04D0(R) |
Not Used |
C1P8 |
C1P7 |
C1P6 |
C1P4 |
C1P3 |
C1P2 |
C1P1 |
$04D2(R) |
Not Used |
C2P8 |
C2P7 |
C2P6 |
C2P4 |
C2P3 |
C2P2 |
C2P1 |
$04D6(W) |
Should be set to 0 |
C2P8 |
C1P8 |
C2P7 |
C2P6 |
C1P7 |
C1P6 |
入力、出力ともに0=L、1=Hである。ピン6、7を読み取り用として設定する場合は、アドレス$04D6で対応するピンの出力をHに設定する必要がある。ピン8を読み取り用として設定する場合はアドレス$04D6で対応するピンの出力をLに設定する必要がある。