シャープ X1(1982)
- 公開日: 2020/08/18
ハードウェア概要
1982年にシャープから発売されたZ80ベースのパソコンである。テレビ事業部によって開発されたパソコンであり、スーパーインポーズ機能を標準で備えているなどAV機能に優れていた。この価格帯のパソコンとしては珍しくPCG機能[1]を備えていたり、320x200,8色の画面を2画面取れたりとゲームに適していた。
特に1984年に電波新聞社によって移植されたゼビウスは、当時としては非常に高質な移植であり、X1シリーズの販売台数を押し上げる原動力となったといわれている。
コントローラ端子の特徴
本機はコントローラ端子を2つもっている。ピンアウトは以下の通りである。
pin# |
Function |
---|---|
1 |
Digital in / Digital out |
2 |
Digital in / Digital out |
3 |
Digital in / Digital out |
4 |
Digital in / Digital out |
5 |
Digital in / Digital out |
6 |
Digital in / Digital out |
7 |
Digital in / Digital out |
8 |
GND |
9 |
Digital in / Digital out |
ピン8以外の全てが信号入力・出力両対応だが、入力/出力の切り替えは端子単位である。つまり、ピン8を除く全てのピンが入力であるか、全てのピンが出力であるかの二択である。
ハードウェア実装
本機のジョイスティック端子は、PSGコントローラであるAY-3-8910のI/Oポートを利用して実装されている。AY-3-8910のI/Oポートの制御方法は「PSG音源の利用」を参照のこと。本機においては、X1センターに掲載されている図面にあるように、I/OボートAをコントローラ端子1に、ポートBをコントローラ端子にそのまま接続している。I/Oポートと端子のピンとの対応は以下のとおりである。
I/O port |
PA7/PB7 |
PA6/PB6 |
PA5/PB5 |
PA4/PB4 |
PA3/PB3 |
PA2/PB2 |
PA1/PB1 |
PA0/PB0 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
pin# |
9 |
7 |
6 |
5 |
4 |
3 |
2 |
1 |
X1センターに記載のI/Oマップによれば、PSGを制御するためのI/Oポートアドレスは以下のとおりである。
$1B**(R/W): AY-3-8910データ入出力
$1C**(R/W): AY-3-8910のレジスタ