Brotherのレーザープリンタを古いOSから使う
- 公開日: 2025/12/30(火) 19:41[JST]
- 更新日: 2025/12/30(火) 19:41[JST]
ブラザーのレーザープリンタはpostscriptエミュレーションが使える上LPDにも対応しているため、理論上は両者に対応しているシステムであればどんなOSでも使えるはずだ。と、いうことでいろいろ試してみた。
PPDファイルの取得
postscriptプリンタは、印刷可能な用紙の種類などプリンタの機種情報が記述されたPPDファイルを用意する必要がある。ブラザーはpostscript対応機種用にPPDファイルを用意している。ブラザー公式サイトからダウンロード→ソフトウェアと進み、機種を選択したらOS選択画面となるのでWindows 10(32ビット)を選択する。
PPDファイルのダウロードリンクは隠れていて、「ドライバー」欄の「+全部見る」をクリックすると表示される。
Windows XP
以下の設定は管理者アカウントでログインして行う。
XPはデフォルトではLPDに対応していないので、コントロールパネル→プログラムの追加と削除→Windowsコンポーネントの追加と削除→その他のネットワークファイルと印刷サービスと進み、UNIX用印刷サービスをインストールする。
次に、ダウンロードしたPSドライバを解凍する。
そして、プリンタを追加する。ポートはローカルポートとしてLPRポートを追加し、プリンタのIPアドレスを入力する。ドライバはディスク使用として、先ほど回答したドライバのディレクトリを選択する。プリンタを選択したら無事終了。
今は32ビットドライバがあるのでいいけど今後64ビットのみになったらどうしよう。32ビット対応の適当なドライバでインストールしてPPDファイルを差し替えればいいのかな。
FreeBSD 8.4
Windows 9xやclassic MacOSから印刷するのであればsambaやnetatalk経由で印刷するのがよさそう。Windows 9xは今のsambaだとアクセスできないのでvirtualboxに入れたFreeBSD 8.4を使うことにする。
X11とか使わず、とりあえずテキストファイルやPostscriptファイルを印刷するだけなら結構簡単。portsで新たにソフトを入れる必要もなく、以下の設定をすればよい。
/etc/printcap を以下のように作成。プリンタのポートはネットワーク設定を印刷して、<Active services>の欄につらつらと出力されているサービス名のうちアンダースコアから先がポート名のようだ(自分の環境ではp1だった):
lp|network_printer:\ :sh:mx#0:\ :lp=:rm=プリンタのIPアドレス:rp=プリンタのポート:\ :sd=/var/spool/lpd/lp:\ :lf=/var/log/lpd-errs:↑のsdで指定されたスプールディレクトリを作成
/etc/rc.conf に lpd_enable="YES" を追加
lpdを起動
印刷テストは、例えば printf "test" | lpr -Plp などとやってみてtestという文字が印字されればOK。改行コードがCRLF(rn)であることに注意。
Sambaの設定
ファイル共有の為のSambaの設定は済んでいるものとする。やるべきことは以下の通り。
smb.conf の [printers] セクションのコメントアウトを解除
smb.conf の [global] セクションに printcap name = /etc/printcap を追加
smb.conf の [global] セクションに load printers = yes を追加
/var/spool/samba34 を作成し、パーミッションを1777にしておく。
Windows98
上記のSambaの設定が済んでいれば、Windows98から \\FreeBSDのIPアドレス にエクスプローラからアクセスすればネットワークプリンタのアイコンが見えるはずだ。このアイコンをダブルクリックすればプリンタドライバのインストールができる。ドライバはベンダー名"Postscript"にあるものを使えばよい。両面印刷等の複雑なことはできないが、ブラザーのPPDファイルを使わなくてもA4の印刷自体はできるようだ。
classic MacOS
手持ちのMacOSは7.6.1(68k)と8.6(PPC)。Macの印刷は伝統的にpostscriptなので、どっちもNetatalk経由で使えるのではないかと思うのだがFreeBSD 8.4にインストールしたNetatalk3はプリンタ共有をサポートしない(旧バージョンであるNetatalk2と現行バージョンのNetatalk4はサポート)。ということでメインサーバのfreebsd-updateの後Netatalk4をインストールしてテストしようと思う。
を付与しています。