Tectoy Master System Evolution(2009)
- 公開日: 2021/04/09
- 更新日: 2022/05/25
ハードウェア概要
ブラジルのTec Toy社(現在の社名は空白のないTectoy)はセガのライセンスを受けてMaster Systemやメガドライブを生産・販売している。ブラジルではゲーム機に高額な関税をかけていたこともあり、メガドライブはおろかMaster Systemですら今なお販売されている。
Master System Evolutionは2009年に登場した機種であり、カセット端子が無い代わりに132ものゲームを内蔵している。2021年現在でも販売されている。
なお、これ以前にMaster System 3 Collection(内蔵ゲーム数は74, 105, 112, 120又は131)及びMaster System 3が出ており[1]こちらにも6ボタンパッドが添付されているが、ニューズグループrec.games.video.classicの投稿によればこちらは通常のメガドライブ用6ボタンパッドとのこと。また、ブラジルのサイトBOJOGÁによれば、このパッドはこれらの機種で使う限り実質2ボタンパッドと同等である。
コントローラ端子の特徴
本機はコントローラ端子を2つもっている。後述のコントローラの基板写真から判断すると、ピンアウトは以下の通りであると推測される。
pin# |
Function |
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1 |
Digital in |
2 |
Digital in |
3 |
Digital in |
4 |
Digital in |
5 |
Digital in |
6 |
Digital in |
7 |
Digital in |
8 |
GND |
9 |
Digital in |
本機はカセット端子を持たず内蔵のメモリにインストールされているゲームのみをプレイする機器である。Light Phaserやスポーツパッド用のゲームはインストールされておらず、元々パドルコントロール用だったゲームは通常のコントローラで操作できるよう手を加えられている(Sega Retroのギャラクティックプロテクターの記事より)[2]。
そもそもパドルコントローラは日本国内のみで販売されたコントローラである
本機に添付されたコントローラはメガドライブの6ボタンパッドの筐体を流用したもので、STARTボタンでポーズ、XYZボタン同時押しでリセット(プレイしているゲームを終了してゲーム選択画面に戻る)をかけることができる。ボタンA、BはどちらもMaster Systemのボタン1相当であり、ボタンCはボタン2相当である。なお、モードボタンは無い。
SMS Power!のフォーラムでDMN_Sonic氏が投稿したコントローラの基盤写真 を見る限り、ポーズボタンとXYZボタンはそれぞれ専用の信号線が割り当てられており、ピンの数から考慮してこれらはピン5と7に割り当てられていると思われる(どちらのボタンがどのピンに割り当てられているかはわからない)。
(2022/5/25追記)実機を入手して確認したところピン5がXYZ同時押し、ピン7がSTARTボタンだった。(追記終わり)
オリジナルのMaster Systemのコントローラも使用可能である。また、メガドライブのコントローラも使用可能である[3]。従って、ピン5には少なくともメガドライブ用コントローラに内蔵されたICを駆動できるだけの電源が供給されているはずだが、どのようにしてEvolution専用コントローラのXYZ又はSTARTボタンの信号入力と兼用させているのかは不明。(2022/3/30追記: 同じく電源供給の無いX1でメガドライブのコントローラがそのまま動作したという報告がある[4]。メガドライブのコントローラはプルアップされた信号入力端子からの電力でも普通に動作してしまうようだ)
とあるゲーマーのweblog Dreiに動作報告あり。