前回コンペの議事録が公開

広島市新球場設計・技術提案競技の結果について(広島市サイト)[archive]より見ることができる。

中でも「第2回広島市新球場設計・技術提案競技選考委員会(平成18年3月8日開催)議事録[archive]」が興味深い。

議事録中に出てくる「A案」は環境デザイン研究所案、「B案」は入選した原広司氏の案ですな。「C案」はアリアンツアレナ風とのこと。「D案」は酷評。推察するに、D案は今回のコンペにも参加した石本・隅研吾共同体のもので、C案が残りの安井建築設計事務所案とみた。石本・隅研吾組は今回のコンペにあたって相当のブラッシュアップをやり、第3位入賞に至ったのでしょう。

余談。以前アマゾンで買い求めた「Spectator: Selected Works by Dan Meis」が届きました。NBBJの広島新球場案(はっきりとDESIGN STUDYと記載されており、採用を目的としたものでは無いようですね)の絵なども興味深かったのですが、さらに興味を引きつけられたのは巻末に記載されている各プロジェクトのクレジット。

  • 広島球場案のクライアントは広島市ではなく秋葉市長でした。あくまでも秋葉市長が私人として依頼した案件、ということでしょうか。

  • かのアラップが構造エンジニアリングとしてクレジットされています。

  • アラップは他のプロジェクトでも構造・電装エンジニアリングを手がけており、コンセプトやアート面よりもエンジニアリングを得意とする会社の模様。

余談その2。平野市議が2/1付けのコラム(2/7追記分)[archive]で、

WTO対応の工事ということは、規制緩和政策の一環で市民の皆さんの目には対欧米に対する規制緩和施策と思われるかもしれませんが、現実の実社会では対アジアへの施策でしかないのです。

というのは、「第1回広島市新球場設計・技術提案競技選考委員会(平成17年11月17日開催)議事録[archive]」の

事務局「通常のWTO対象の案件というのは、随時申込みを市で受けるようになっているんですが、その時点での日本での建築工事業とかの許可を持っているところが申し込めるわけですけども。既に日本で仕事をしようと思っている企業がそういう許可を持っておって、評点を持って、申し込みができる。」

委員「そういった外国の企業ってあるんですか、現実に。」

事務局「韓国の企業とか。」

委員「欧米の企業は入れないということですか。」

事務局「いや、欧米の企業でも、そういう許可を持って、点を取っていれば」

委員「取ってないんでしょ、現実には。あるんですか。」

事務局「欧米企業が取っているかどうか調べてはいませんが、」

委員「何かあれば我々が訴えられる。」

というやりとりが元ネタでしょうな。

同じく議事録ネタを載せているかあぷ屋さん本舗さんのところにトラックバック。

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