親指シフト入力に適した入門向けディストリビューション
- 公開日: 2005/11/26(土) 18:56[JST]
最近、Linuxを入れて、その上で親指シフト環境を作ってみよう、という方が増えているようなので、ここはLinux歴約3年(FreeBSDを含めると5年)、親指シフト歴約2年の人間として思うところなどを。
まず、適切なディストリビューションとは何か、という点から。
パッケージにSCIM Anthyのバージョン0.6以降が含まれている。
当然ですね。Q's Nicolatterを使うという手もありますが、今後GtK2ベースのアプリケーションが増えることを考えるならば、SCIM Anthyを使うべきでしょう。
必要なパッケージが揃っている。
個人用クライアントとして使うのであれば最低でも以下のものは必要でしょう。
ウェブブラウザ(FirefoxやOperaなど、GtK2やQtベースのもの)
メーラ(Sylpheed2やEvolution、Thunderbirdなど)
テキストエディタ(複数の日本語エンコーディングに対応しているもの。geditやemacsなど)
画像加工用ソフト(gimp)
メディアプレイヤー(xmmsやmplayer)
Adobe Reader(バージョン7は日本語対応版があります)
JAVA開発キット(JDK)またはランタイム(JRE)
ブラウザ用各種プラグイン(plugger、flash player、Adobe Readerやmplayerに付属のプラグイン)
また、人によっては、以下のパッケージがあると何かと便利でしょう。
プリンタドライバ(特にエプソンのプリンタの場合、Linux用のドライバが用意されています)
スキャナドライバ(SaneというWindowsのTWAINに相当する機構を組み込むことにより、gimpでスキャナを使うことができるようになります)
電子辞書ソフト(ebview)
オフィススイート(OpenOffice)
2chブラウザ(おちゅ〜しゃ等)
画像ビューワ(ElectricEyes等)
画像コンバータ(ImageMagick等)
MIDIプレイヤ(Timidity++とGUSPatchとSC88Pro用設定ファイル)
パッケージの導入が簡単
GUIでパッケージのインストールやアンインストールが手軽にできると便利でしょうね。
パッケージの更新が盛ん
かなり重要な要素です。 SCIM Anthyはたぶん次かその次のバージョンあたりで、親指シフト入力の操作性を左右するタイマ機能が実装されます。せっかくSCIMがバージョンアップしても、ディストリビューションが追従できないと、何かと面倒です。
以上の点を踏まえて考えると、Ubuntu というディストリビューションがよさそうです。Ubuntuとは、Debianという開発コミュニティが活発なディストリビューションをベースとしたもので、初心者でも使えるようなOSを目指しているそうです。
一通りのパッケージは揃っているようですし、また、パッケージの更新も頻繁に行われているようです。さらに、synapticというGUIベースのパッケージ管理ツールもあるようです。いかがでしょうか。
(投稿者URL: http://thumb-shift-on-linux.seesaa.net/)
トラックバックありがとうございます。
現在、ここに書かれている条件から大きく外れているPlamo Linuxの導入で四苦八苦しています。この経験も、この記事で書かれていることの正しさの証明の一つかなと思っています。
Plamo Linuxで親指シフトが何とか動くようになったら、scim-anthyを使っているディストリビューションのテストに回りたいと考えています。
(投稿者URL: http://oyalinux.exblog.jp/)
KtJさん、どうもありがとうございました。
この記事は大変勉強になりました。
まだ遅々として進んでいませんが、将来は、プリンタと接続できるかどうかや、Windowsドライブに入っている電子辞書をebviewで読めるかどうかなども、自分で挑戦しながら記事にするつもりです。
先日はxmodmapの件、ありがとうございました。あの記事も正式にアップできるようがんばります。
試しにインストールしたubuntuからコメント。
何故かX.orgの設定がデュアルヘッドモードになっていて起動できなかったが、
/etc/X11/xorg.confの
Option "Clone" "true"
という行の"true"を"false"に直して対応。