年頭予測2006(PC編)

ここ数年PCを使ってしみじみ感じるのは、PCの進化の遅さだ。例えばCPUのクロック周波数は、Pentium4の2GHzが最大というのが4年前の水準で、今は3.8GHzが最大だ。ここ最近はデュアルコア化がトレンドだとはいえ、4年でクロックが倍にもなっていないというのは。

因みに8年前はPentiumIIの266MHz、PowerPC604eの350MHzあたりが最も(PC用としては)クロックが高いもので、1998-2002だと4年で5倍強のクロックアップ。12年前の1994年頭だとPentium/PowerPC第1世代の66MHzあたりが最速なので、1994-1998でも5倍強。そのさらに4年前だと、えーと386の20MHzくらいか。あ、68030は25MHzが出ていたか。1990-1994で2.5倍ってとこだな。

僕が今使っているPCのCPUはAthlonXP1700+。4年前に自作したPCのCPUもAthlonXP1700+。ことCPUに関してはここ4年変わっていない。OSもほぼ(数箇月Linuxを使っていたけど)一貫してFreeBSDだ。尤も、HDDは20GB(ATA66)から160GB(SATA)へ、メモリも256Mから512Mへとそれなりに変わってはいるが。

僕は、このスペックで特に不満は感じていない。よっぽどのことがない限り、このPCを少なくとも今年一年は、おそらくは来年も使いつづけるだろう。このように、PCの寿命は年々延びている。近いうちに、PCの買い替えサイクルも他の家電と同程度まで延びてくるのではないだろうか。

その一方で、今までPCでしかできなかったことの一部はデジタル家電でもできるようになりつつある。HDD/DVDレコーダなんかは、数年前のPCのサブセットだし、また、最近のTVにはイーサネットが装備されていて、ネット端末として使うこともできる。特に、日本人の場合、欧米人と比べるとキーボードに馴染がなく、また予測入力機能の充実により携帯電話のわずか10数個のキーでもそれなりの速度でテキストが入力できるようになった。このため、日本では他国に先駆けて家庭向けPCの衰退が始まるのではないか、と予想される。特に日本の場合、アメリカのような資産管理をきちんとやらないと困る,という状況にはないので、その点からもPCを家庭で使う必然性が低いといえる。また、マイクロソフト自身、最近はエンタープライズサーバやデジタル家電(含XBox)に熱心で、PCプロダクトにはあまり力をいれていないように感じる。

と、いうわけで、今年からは家庭向けPCの売上げは伸び悩み、デジタル家電に取って代わられ始める、と予想してみる。今年はWindow Vistaの登場が控えているが、かつてのWindows95ほどのインパクトは無く、売上増にはあまり貢献しないだろう。

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