広島新球場は建たない?

田辺一球ブログ「破滅のシナリオ広島編」 より引用。

広島では毎年、地元経済誌が「100人のリレー対談」を企画し、年明けにその内容を掲載している。政財界の有名どころのみなさんがホテルの一室に三々五々と集まって、広島の現状や未来を語り、その流れをひとつにまとめて紹介する。

その席上「球場はできない」という内容の話をされた方がいた、という情報が届いた。その人物は広島では大きな影響力を持つ人だが、名前は教えてもらえなかった。カットされなければ経済誌で確認できるはずだ。

ふーん。 要は、財界は資金を負担して新球場建設に協力するつもりは毛頭ない、カープがなくなっても結構 、と思っているわけね。そりゃ建たないよ。

ぶっちゃけた話、新球場は現地建て替えだろうが、ヤード跡地だろうが、100億近い赤字が確定している事業だ。この不足分を自治体と財界とで肩代りできなければ、当然、新球場はできない。

そして、市にとっては、現地建て替えは何のメリットもない。財界や議会は、秋葉現市長を退陣させて、彼らに都合のいい市長を据えたいと考えているようだが、よほど財界とズブズブの市長でもない限り、誰が市長になっても「ヤード跡地に新球場、市が出せるお金は30億程度。それで無理ならあきらめて市民球場に耐震補強をして使いつづける」という選択を取るだろう。財界が「不足分の資金を出す」または「全額自己負担で現地建て替えを行う」ことをしなければ、新球場は建たない。

或いは、年間20億程度の赤字を許容してくれるような、慈悲深い企業が球団オーナーになって、球場使用料を引き上げるとか。

あとはネーミングライツか。年間3億程度の収益が確保できれば、国からの補助金が出なくても(つまり、市以外にお金を出す者がいなくても)何とかなりそうだ。タダで金を出すのがイヤだとしても、せめてネーミングライツ代くらいは出すべきだと思うのだが。財界は文句ばかりいってないで、「地元企業としてカープを支援する為の資金を出す」くらいの度量を見せてほしい。かつての市民球場はそうやって建設されたのだから。

(2020/1/1追記: このときの心配は杞憂で、財界は10億以上寄付してくれた上、いろいろ調整した結果事実状の赤字=行政負担分は34.5億で収まることになり、またネーミングライツは将来の改装のための予算として確保されることになった)

コメント(3)

  • 投稿者: KtJ
  • 投稿日時: 2006/01/18(水) 19:51[JST]

これ、展望社という会社が出している「ビジネス界」という雑誌のようだ。広島在住の知人に頼んで取り寄せてもらおうかな・・・

  • 投稿者: KtJ
  • 投稿日時: 2006/02/10(金) 19:02[JST]

多分、財界が出資にゴーサインを出した、或いはネーミングライツのスポンサーの目処(業績好調なマツダとか)がついたんでしょう。さて、田辺氏はこれをどう評価するか。

「ビジネス界」誌については明日にでも国会図書館に行って調べてこよう。

  • 投稿者: KtJ
  • 投稿日時: 2006/02/11(土) 12:44[JST]

と思ったら明日は祝日で国会図書館は休みか。



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