Mac OS 7.6でインターネット

うちには、Mac OS 7.6がインストールされたMacintosh LC630がある。Macは普段使いのMacbookProとOS8.6なG3機があるが、ClassicOS用のソフトで、且つPowerPCだと速すぎてかなわん、というソフトもあったりするので手放せない。

さて、うちはNETATALK on FreeBSDで、AFP over IPサーバを構築している。OS8.6機はデフォルトでAFP over IPに対応しているので問題はないのだが、LC630はそのままではサーバに接続できず、AppleShare ClientをAppleのwebサーバから取ってくる必要がある。

ところが、である。OS7.6の標準ブラウザであるNetscape Navigator 3は、Appleからとってきたファイルを正しくダウンロードできないらしく、StuffIt Expanderでの解凍や、DiskCopyを使ったイメージのマウントに失敗することがあり、簡単には環境を構築させてくれない。また、Netscape NavigatorはUTF-8に対応していないので、Apple公式を含む多くのサイトをまともに閲覧することができない。

ということで、備忘録がわりに、OS7.6マシンにAppleShare Clientを導入し、UTF-8 readyなブラウザをインストールし、ついでにNTPクライアントを導入する手順を記録しておく。結構面倒だった。(それに、よく考えたらOS8.6機でサーバをたてとけばずっと楽に導入できたような気がする)

1. iCabのインストール

上記のように、Netscape Navigator(以下NN)3ではアップデータのダウンロードですらままならない。68k Mac/OS7.6系の最新版であるNN4.08はOS7.6.1以降が対象となっているので、まずは7.6.1へのアップデートが必要だ。だが、NN3ではアップデータのダウンロードができない。また、68k Mac/OS7.6系のブラウザでUTF-8に対応しているのはNN4.x系のみなので、最終的にはNN4.08を導入したいところだ。

ということで、まずはUTF-8非対応だがとりあえずアップデータのダウンロードはできるiCabをインストールする。まず、NN3を起動する。すると、デフォルトのホームページであるAppleのサイトに接続しようとする。NN3のJavascriptの実装だと、エラーが発生してNN3が落ちてしまうこともあるため、すかさずSTOPボタンをクリックしてページの読み込みを止める。そして、Javascriptを使用しないように設定を変更する。

そして、Googleでも使ってiCabの公式サイトに接続し、そこから、iCab 2.9.9(Classic, 68K)をダウンロードしてインストールする。なお、iCabもJavascriptのエラーを起こすことが結構あるため、環境設定(コマンド+セミコロン)→Inscriptの下の自称名・設定→「Inscript(ECMAscript)を有効にする」のチェックをオフにしておく。

2. OS7.6.1にアップデート

続いて、OS7.6.1にアップデートする。まずは、純正のディスクイメージユーティリティであるDisk Copy 6.3.3をインストールする。iCabでもAppleのサイトは文字化けするため、Googleで「disk-copy 6.3.3 site:apple.com」と検索して、ダウンロードサイトを見つける。UTF-8なので文字化けしているが、英数文字は化けないので実行ファイルへのリンクはすぐに見つかるはずだ。そして、J-Disk Copy 6.3.3.smiをダウンロード・インストールする。

続いて、 「7.6.1アップデート site:apple.com」での検索結果から、OS7.6.1のアップデータのダウンロードページに移動し、 J-Mac OS 7.6.1 Update-1of4.img.binJ-Mac OS 7.6.1 Update-4of4.img.bin をダウンロードし、ダブルクリックしてimgファイルを作成する。そして、さらに4つのimgファイル全てをダブルクリックしてディスクイメージをデスクトップにマウントする。そして、〜1of4.imgのフォルダにあるインストーラをクリックする。あとはメッセージに従ってアップデートする。

OS7.6.1へのアップデートが完了したら、ついでに、Open Transportも最新版の1.1.2にアップデートしておく。ダウンロードページは、例によってGoogleで「open-transport J-1.1.2 site:apple.com」 とかのキーワードを入れて検索して探す。

3. NN4.08のインストール

NN4.08は、 http://ftp.netscape.com/pub/communicator/english/ からたどってダウンロードすることができる。NN4.08をインストールしたら、以降はNN4.08を使うのがよいだろう。

また、ランチャーにiCabとNN4を登録しておくのがよいだろう。登録は、実行ファイルをそのままランチャにドロップすればよい。なお、使いもしないFetchとかNN3とかのボタンを消すには、システムフォルダの[ランチャー項目」というフォルダに入っているエイリアスを消してやればよい。

4. AppleShare Clientのインストール

AppleShareのOS7.6.1対応版のバージョンは「AppleShare クライアント J-3.8.3」である。そこで、例によってGoogle検索でダウンロードページを探し、ダウンロードしてインストールする。なお、うちの環境ではMacBinary版の自己解凍ファイルではうまく解凍できず、BinHex版をダウンロードして使用した。

これで、NETATALK(AppleTalk不使用)やらOS X 10.4(Tiger)以降のMacサーバにアクセス可能となるはずだ。

5. NTPクライアントのインストール

OS7.6.1には標準ではNTPクライアントはついてこないので、別途インストールする必要がある。OS7.6.1で使えるNTPクライアントとしては、Vremyaというものがある。

これをインストールすればよいわけだが、OS7.6.1標準のStuffIT Expanderでは解凍することができない。そこで、Vectorから、StuffIt Expanderの5.12をダウンロードしてインストールする。そして、Vremyaの公式サイトからバージョン2.02をダウンロードしてインストールする。

以上の手順で、OS7.6/68kマシンも、最低限のネットワーククライアントとして使えるようになる。なお、上記のMacのソフトはいつダウンロードできなくなるか分からないので、MO(これももう生産終了なんだよなぁ)なりZipディスクなりに保管しておくのがよいだろう。

コメント(2)

  • 投稿者: HAT
  • 投稿日時: 2010/06/18(金) 07:10[JST]

(投稿者URL: http://hatx.blog.so-net.ne.jp/)

Mac OS 7.6からafpサーバを発見するときは、AppleTalkですか?
それともIPアドレス決め打ちですか?

  • 投稿者: KtJ
  • 投稿日時: 2010/06/18(金) 07:10[JST]

IPアドレス決め打ちです。7.6だけじゃなく、8.6も10.6でも同じです。



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