市民球場跡地と中央公園のスタジアムを今一度考えてみた

ここ一月ほどの各種SNSなどで「市民球場跡地にサッカースタジアムを」という動きが活発になっている。これらに関する感想は、

で、以前からずっと変わっていない。クラブ側だけじゃなく行政側にだって事情はあるわけで、両者の事情を把握した上でうまいやり方を考える、というのが今必要な作業ではなかろうかと。

クラブの場合、「少なくとも交通至便な立地にある、客単価の高い(=陸スタではない)スタジアム」をホームにしないと将来の経営の見通しがたたない、というのが理由だよね。今はエディオンが割高な広告料を払ってるからなんとかなってるけどいつまで続くか分からないし、Jリーグの分配金の増加もあんまり期待できない。なんで、「チケット単価を高くとれる球技場を、交通至便な(=タダ券ばらまかなくても集客できる)立地に。可能であれば新規顧客の開拓がしやすい中心部に」というのは当然と言えば当然。具体的な規模としては、小谷野前社長がいっているように[archive]、チケット収入で年間10億(単価2500円として年間40万、一試合当たり平均2万弱)ということで、25000人級ということになるのではないだろうか。

一方、行政の事情は多分「跡地という一等地を有効活用したい。それには公共性が高く、なおかつ都心に行いと機能しないような施設を」って所じゃないだろうか。で、そういう施設としては、文化・芸術・教養系の施設(現行の青少年センターとか)だったり、気軽に(低予算でも)イベント開催ができる広場だったり、アマチュア競技に適したスポーツ施設だと思うわけです。これも当然といえば当然。

つまり、どっちの事情も正しいんじゃないかと。でもって、両者を簡単に併存できるほど跡地は広くない。跡地にサッカースタジアムをたてることによって生じるメリット(年に20数日、周囲の商業施設に賑わいをもたせる)は、他のコンテンツが跡地から排除されるというデメリットを埋められる程には大きくない。

Note

(サッカーは世界中で人気なので)「跡地にサッカースタジアムを造ると広島のPRになる」「特に海外からの観光客増に貢献できる」といった意見もある。もちろんまったく効果がないとはいえないけど、「都市中心部の貴重な土地をスタジアムに割り当てる」ことに足るだけの効果か?、というと疑問。

サッカーは世界中で最も人気のあるプロスポーツコンテンツだけど、逆にいうと「サッカーは世界中どこにでもあるありふれたコンテンツ」ってことじゃないだろうか。世界中で毎年いくつもスタジアムができているわけで、スタジアムを建てること自体に十分なPR効果があるとは思えない。観光客についても、もちろんアウェイ客は期待できるけどそれって年間2~3万人くらいじゃないだろうか。海外からのお客さんは大抵羽田か成田か関空からやってくるわけで、千葉や浦和や大宮や豊田や吹田や長居や神戸にもスタジアムがある以上、サッカー目当てにわざわざ広島に来てくれることは(ACLを除いて)あんまり期待できないのでは?

サッカースタジアムによってPRや観光客増が期待できるとすると、「スタジアムができる」→「クラブの経営が安定する」→「継続的に(国際的に注目されるレベルの)強豪クラブになる(今の広州恒大ポジ)」というパターンじゃないかと。スタジアムを建ててすぐに効果がでる訳じゃないし、また、それを実現するには2万5000人級のスタジアムじゃたりないような。

実際のところ、Jリーグクラブの価値は今のところローカルコンテンツとしてのそれが圧倒的であり、それ以外の(あるかどうか分からない)効果を最前面に出して主張するのは逆効果じゃないかと思うわけです。

だから難しい。

てことで考えてみた。まず跡地にスタジアムを置く場合。

あたりが必須条件となるんじゃないかと思う。

ガンバの新スタジアムの建築面積と収容人員から計算すると、モダンなスタジアムでは0.56平方メートル/人(尤も、スタジアムの規模に関わらず一定の大きさが必要な部分もあるので、25000人級ならこの数字はもう少し大きくなるはず。千葉のフクアリだと16000平方メートル/19781人で約0.81)。そうすると25000人収容可能なスタジアムのスタンドの奥行きは30メートル程度。フィールドのサイズをラグビーも十分できるよう130x81メートル程度とすると、必要なスペースは190x141メートル。実際に配置してみるとこんな感じ。

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行政側の建築費負担も、建築費を100億(武道場込み)くらいに抑えられるならばacceptableな水準に収まると思うがどうだろう。

次は中央公園につくる場合。

中央公園にスタジアムをつくるメリットは、クラブにとっては「ラグジュアリーなスタジアムが十分可能なスペースがあり、将来の拡張も可能」という点。行政にとっては、跡地をより有効に活用できる(例えば、中央図書館の跡地への移転とか)という点。欠点はお金がかかること。

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Note

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