SCIMAnthyで親指シフト
- 公開日: 2005/09/23(金) 20:15[JST]
LinuxやFreeBSDで親指シフト入力を可能とするSCIMAnthyをFreeBSD入りのノートPCにインストールした。そして動作確認完了。gtk2とかgnome2とかも一緒にビルドしたのでかなり時間がかかってしまった。とりあえずfirefox, gedit, ターミナル(rxvt)でちゃんと動作することを確認した。rxvt上ではちょっと使いづらい(インライン入力にならない。設定次第で何とかなるのかもしれないが)。SCIMに正式対応しているmltermを使ったほうがよさそうだ。
以下、手順を述べる。OSはFreeBSD。ざっと調べてみたけど、LinuxのディストリでSCIMAnthyのパッケージがあるのはSuSE Linuxくらいみたい。(追記)VineSeed(VineLinux用の開発版のパッケージ集)にも入っている模様。他のディストリの場合、SCIMのパッケージをまず入れて、その後にSCIMAnthyを入れることになるのだろうか。
portsの japanese/scim-anthy と japanese/scim-tables をインストール。んで、 ~/.xinitrc か ~/.xsession に以下の行を追加。
export LANG=ja_JP.eucJP export LC_CTYPE=ja_JP.eucJP export GTK_IM_MODULE=scim export QT_IM_MODULE=scim export XIM_PROGRAM="scim -f socket -d" export XMODIFIERS=@im=SCIM scim -f socket -d&
これらはwmやデスクトップ環境を実行している行の前に置くこと。あとは、ターミナルから scim-setup を起動していろいろと設定。キーバインドの設定によってある程度はJapanist風にすることができそうだ。残念ながら、Japanistの無変換キー(一回打鍵でひらがな、二回打鍵でカタカナに変換)に相当する機能は実装されていないようだ。
充分使い物になる、というのが正直な感想。これでFreeBSDに戻れそうだ。Qtベースのアプリケーション(KDEやOperaなど)で使えるかどうかを確認した後、今使ってるデスクトップ機のOSを入れ換えるとしよう。
トラックバック(http://thumb-shift.txt-nifty.com/contents/2005/09/re__linuxpen_6031_1.html)ありがとうございます。
なかなか魅力的ですが、まだまだ私にはハードルが高いです。
私のブログにも書いた通り、KB211を使ってLinuxで親指シフトができないか試したこともあるのですが、うまくいかないようです。
今USBコンパクトキーボードが余っているので、それを使って試してみようとも思っているのですが、なかなか勉強する時間もとれなくて・・・。
ちなみに、今ある(使っているとまではいえない)システムはTurboLinux 10Dです。これにはATOKやスタースイートも付いていて、実用にしようと思えばかなり使えるものだと思うのですが、ウィンドウズで親指シフトを使って実用にしていると、敢えて面倒なことをしてまで試してみる気持ちがなくなってしまうというのが本当のところです。
ただ、Linuxを入れているパソコンは独立していて、大事なデータなども入っていないため、実験をしようと思えばいくらでもできるということでもあります。
KtJさんの記事を見て、試してみようという気が少し起きてきたのも事実ですが、もう少し分かりやすければと、勝手な気持ちも出ています。
(投稿者サイト: https://ena.hatenablog.jp/)
親指シフトウォッチさん経由で参りました、かえで(yfi)という者です。
私はよく知りもしないままでコメントしていましたので、フォレストPENさんのblogになされたコメント、大変参考になりました。
SCIM-Anthyというと、DVD版のKnoppixにも乗っていますね。少し試した程度ですが、Qwertyローマ字とJISかなは通るようです。
ただ、これでどうやれば親指シフトが通るのかは不明でして、結局挫折してしまいました…。
使い慣れていないと、こういうところでピンと来ないものなのかも…と、この点については反省しきりです
(投稿者サイト: http://www.homa.ne.jp/~ashie/)
開発者です。ご試用ありがとうございます。
親指シフトはつい最近実装したので、KNOPPIXにのっているバージョンではまだ使えないと思います。最新版でもまだレイアウトのカスタマイズが機能していませんが、今月リリースするバージョンで実装されます。
フレームワークの制限でまだ同時押し判定が少し甘い(親指ひゅんQの簡易モード相当)のですが、これも追々直していきたいと思っています...直せるかどうかはわかりません。
> かえで(yfi)さん、
SCIMAnthyにNICOLAサポートが入ったのは7月に登場したバージョン0.6.0からのようですので、Knoppixにはそれ以前のものが収録されているのではないでしょうか。
> 杉田伸樹(ぎっちょん) さん、
Linuxと親指シフトについて言えば、「簡単な導入を謳っているディストリビューションほど親指化が面倒」という傾向にあるように思われます。なぜかというと、簡単に使えるようにするために、起動やログインのプロセスが複雑になっていて、これが、ディストリビューションが想定していないような使い方を使用とする際の障害となっているからです。
(投稿者サイト: http://thumb-shift.txt-nifty.com/)
KtJさん、ご説明ありがとうございます。
ご紹介いただいたサイトは前に見たことがあるのですが、私のLinuxのレベルではちょっと追いつけないというのが実際のところです。とりあえずKB211はウィンドウズ+Japanistで使って(これなら安心して使える)、KB661(これはキートップの表示以外は実はJISかなキーボードです)の方がエミュレーションのプログラムとは相性が良さそうなので、状況を見つつLinuxの勉強も進めて使えるようにしたいと思っています。
>「簡単な導入を謳っているディストリビューションほど親指化が面倒」という傾向にあるように思われます。
技術というものの持つ一般的な傾向かもしれないですね。一つのこと(この場合は導入の簡易化)に特化してしまうと、少しの変化にも弱いものになってしまう可能性があるということなのでしょう。
親指シフトを使っている身からすれば、親指シフトの導入こそを簡単にできるようにしてもらえれば良いんですが(笑)、そうしたら他のことがとても面倒になってしまい批判されるということになってしまうかもしれません。リアル世界は難しい。
(投稿者サイト: https://ena.hatenablog.jp/)
あほさん(ashieさん)、KtJさん、お教えいただきありがとうございます。
Knoppixに関する件、了解しました。まずは新版に更新されるまで待ってみることにします。
ashieさんの「挙動を確認するために実物を買う」という姿勢(2005年09月25日の日記)には驚きました…その行動力には脱帽です。
導入の容易さを目指すディストリには、始めからSCIMベースのIMが入っている…そういう時代が来て欲しいですね。
まさか,開発者の方からコメントがいただけるとは思いませんでした。
カスタマイズ機能は是非使いたいので(F型Nicolaにしている都合上、:に、を割り当てたいのです)、明日登場する次バージョンに期待しています。