今更ながらTOWNS/MSX用ジョイスティックを作ってみた
- 公開日: 2011/07/23(土) 17:00[JST]
久しぶりにFM77AV40EXでゲームをしてみようと思った次第。で、エニックスの「ガンダーラ」というアクションRPGをやってみたのだが、これがパッドだと死ぬほどきつい。スクロールが遅いのでパッドだと方向ボタンをおしっ放しになり、親指の負担が洒落にならない程きつい。じゃあ、キーボードでやってみれば、となるのだが、テンキーで操作するやり方を体が忘れてしまったらしく(20年以上ぶりだしなぁ…)、思うように操作できない。
てなわけで、ジョイスティックを作ることにした。とはいえ、一から作るのは流石に面倒そう。で、色々ぐぐって調べて見たところ、バッファローのジョイスティック「BSGPAC01BK」が改造ベースとして良さそうだ。というわけでamazonで購入。後継機もでているが、こっちの方が安くて納期も短かったので。
6ボタンスティックにすることも考えたが、
6ボタン使うのってスパ2だけだし、スパ2やりたきゃうんづ使えばいいし
たまに6ボタンだとうまく動かないソフトがある
ということで、普通のTOWNS/MSXジョイスティックにすることにした。TOWNSのジョイスティックの回路図はOh!FM '89年5月号に載っている。同誌の記事によれば、従来のMSXジョイスティックは各ボタン/レバー入力の一端をCOM(8番ピン)につなげていたが、TOWNSパッドではGND(9番ピン)につなげているとのこと。念のため、トグルスイッチでCOMとGNDのどっちにつなげるかを切り替えられるようにした方が良さそうだ。ということで、回路はこんな感じ。
さて、まずジョイスティックをバラしてみる。基盤サイズは75~80mm×25mmってとこかな。ボタン用の2pコネクタ×4とレバー用の5pコネクタ、それとダイオード4本の簡単な回路だからこのサイズでも問題ないだろう。ちなみに、上側の2つの基盤にはそれぞれ小ボタンが2、4個実装されているので、この基盤を外すと小ボタンの支えがなくなってしまう。つまり、小ボタンは全部取っ払う必要がある。ケースの小ボタンの穴をプラ板で塞ぐ必要がある。
そこで、昨日秋葉に行って部品調達。買ってきたものは以下の通り。
ユニバーサル基盤一枚
2pコネクタ4組(+失敗したときの予備2組)
5pコネクタ2組(+失敗したときの予備1組)
ダイオード(Oh!FMには東芝1S1588が指定されていたが生産終了とのことなので、店頭で代替品として紹介されていたフェアチャイルド1N4148を8本購入)
トグルスイッチ
三和電子製ハメコミ式φ30ボタン4つ
三和電子製φ30ボタン目隠しキャップ
黒いアクリル板
シリアルケーブル
他、ケーブルや工具など
別にボタンやレバーの出来にこだわる方じゃないのでボタンは入れ替えなくても良かったのだが、目隠しキャップを買ったついでと、あとはんだを剥がすのがめんどくさかったという理由で入れ替えることにした。買った後に「せっかくだからTOWNSカラーのグレー&グリーンにしときゃ良かった」とちと後悔した。
で、以下工作。まずはユニバーサル基盤の穴あけと切断。
次に基盤に部品を実装してせっせとハンダ付け。
ボタンとレバーに圧着でコネクタを取り付ける。
TOWNS/MSXジョイスティックはRS-232Cと同じD-SUB9ピンコネクタなのだが、シリアルケーブルをジョイスティックケーブル代わりにすることは出来ない。というのは、TOWNSにしろFM77AV40EXにしろ、ジョイスティックコネクタ回りに余裕代が無く、シリアルケーブルにもれなくついてくるネジ止め用のフランジと干渉するからだ。と、いうわけで、家に転がっていた壊れたTOWNSマウスのケーブル部を使って延長ケーブルを作った。
ここで一旦組んで動作確認。しかしTOWNSのソフトってあまりSELECTボタンを使わないのでちと手間取った。動作確認に使ったソフトは以下の通り。
TOWNS(RUNボタン): スーパーストリートファイターII
TOWNS(SELECTボタン): Farewell(Joker氏作のアクションRPG。フリー)
動作確認も終わったので最後の仕上げ。小ボタンの穴をアクリル板で塞ぐのだ。でもその前に、穴のまわりの出っ張りをせっせと削り落とす。また、右上の穴にトグルスイッチを通すため、穴をちょっとだけ広げている。
最後に、アクリル板を切って、穴開けて、トグルスイッチ固定して、ケース天板に貼り付ける。エポキシ接着剤が乾いたら完成!