ここ最近のPC-98のアップデート

手持ちの機種はPC-9821Ae/M2。色々あってここ2か月でやたらと強化されてた。

  • CPU: i486SX-25MX→DX4-100MHz

  • メモリ: 1.6MB→9.6MB

  • 外部ストレージ: 外付け2G-HDD→外付け4G-SSD

  • FDD: 内蔵5インチx2+外付け3.5インチx1(変化なし)

  • CD-ROM: なし→外付け

  • ストレージインターフェース: PC-9801-100(変化なし)

  • LAN: PC-9801-103(変化なし)

  • サウンド: 内蔵のみ(86音源相当)→Roland MPU-PC98II追加

まず、「そういやウルティマ8ってPC/AT版とPC-98版が同じディスクに入ってたよなー。ちょっと入れてみるか」と考えたのがきっかけ。まずはCD-ROMだろ、ということで手持ちの(TOWNSでたまに使ってた)SCSIの外付けCD-ROM(厳密にはPD)をつなげてみる、がドライバがない。TOWNSだと汎用のドライバであっさり動いていた(けどCD-DAの再生はOUT)が、PC-98はちと勝手が違うようだ。PC-98の場合

  • 92ボード用のドライバ付きのドライブを入手する

  • ASPI用のドライバ付きのドライブと、SCSIボード用のASPIマネージャを入手する

のどちらかが必要なようだ。PC-9801-100用のASPIマネージャはかつてNECやAdaptecから別途販売されていたらしいが、さすがに今では困難。前者を選択するか、ロジテックのSCSIボードは今でもDOS用のASPIマネージャをダウンロード出来るようなのでそれを入手するか、といったところ。そうした所、ヤフオクでIOデータのSCSI CD-ROMドライブが出品されていた。IOデータは55/92ボード用のドライバを配布しているのでいけるはず、ということで入手。

で、ウルティマ8をインストールしようとしたが、メモリ不足でインストール出来なかった。どうやらメモリ4M、486-33MHzあたりが条件らしい。で、調べてみると、メルコの「ハイパーメモリCPU」という、CPUのアップグレードとメモリの増強を同時にできるぐうなアイテムがあるということが分かった(初代A-Mateの制限であるメモリ上限14.6MBも越えられる)。で、たまたまヤフオクで出品されてたので確保。ラッキーなことに(多分)AsのCPUボード込みだったため、CPUベースクロックも25MHz→33MHzに向上し、結果としてDX4-100MHzに。メモリも8Mのものがついてたので本体内蔵のものと含めて計9.6M。ウルティマ8が出来る環境となった。

で、そうこうしているうちにHDDの調子がおかしくなった。scandiskをかけて見たところ、不良セクタが多発しているようだった。こりゃ買い換えないと、でも今時SCSIのハードディスクとかどこにあるんだよ。しかも98だから上限8Gの縛りもあるし。で、調べて見たところコンパクトフラッシュをSCSI接続するのがいいだろう、という結果にたどり着いたのが前回の記事。テスト完了後、外付けHDDの中身を抜いて代わりにCFドライブ(と変換基板)を入れてDOSの再インストール。どうやら起動可能なのは先頭2Gまでという縛りがあるらしく、DOS6.2しかインストール出来なかった(以前はDOS5.0AをBドライブに入れていた)がまあいいや。

ついでにネットワークの調子もおかしい。98と同じく10Base-2環境なTOWNSやppcMacもおかしい。これはハブかケーブルだろう、ということでハブ(10Base-2コネクタのついたリピータハブ)を予備のものに入れ替えてみたところ、まともに動作するようになった。同じハブ(の10Base-Tポート)につながってたPC/AT互換機には特に問題はなかったので、きっとハブの10Base-2部分が壊れたのだろう。さて、当面はこれでいいとしても予備のハブがなくなったのは心許ない。てことでヤフオクを見渡すと幸運にも10Base-2コネクタ付きのハブを発見。値段も手頃だったので3つ購入。これでまず大丈夫だろう。

ここまで環境を整えると、最後のひと押しが欲しくなる。つまり音源のMIDI化だ。音源モジュール自体は(PC/AT用として)MT-32とSC-55を確保済。あとはMIDIカードだけ、というところだった。DOSゲームのためのMIDIは結構面倒で、ローランドのMPU-PC98、その後継機のMPU-PC98II、さらに音源付きバージョンのLAPC-N(MT-32相当)、GPPC-NA(SC-55相当)以外だとうまく動かない、という問題があるらしい。さらにLAPC-Nは外部MIDIコネクタが特殊で、(通常のMIDIコネクタに変換する為の)変換アダプタの入手は困難なようだ。

具体的に書くと、ローランドのMPUシリーズ(PC/AT版、PC-98版共)純正品には、「インテリジェントモード」又は「UARTモード」で動作するようになっている。UARTモードとは単なるシリアル通信で、信号送信の同期なんかはPC側でやんなきゃいけない(それなりにCPUパワーが必要&プログラムがめんどい)。インテリジェントモードの場合、信号送信の同期はMIDIカード側でやってくれるので、しょぼいCPUでも音を鳴らせるし、プログラムも簡単。なんで古いゲームはインテリジェントモードで動作するものが多い。で、他のMIDIカード(サウンドブラスターとかも含む)は、UARTモードしか実装してないことが多く、そういうゲームはうまく動いてくれない(PC用だとウルティマ6と7、あとシエラとルーカスアーツのゲーム全般。98用だとガイナックスの一連のゲームなど、MMDというドライバを使っているものが該当するらしい)。Q-Vision社のWavestar、それにローランドのS-MPU(MIDI INとOUTを2系統ずつ持ってる高級カード)はインテリジェントモードを持っているようだが、互換性は完璧ではないそうだ。

で、ヤフオクでGPPC-NAが出品されてた…でも高い。とりあえず最低入札額+αくらいで入札してみたが、結局他のアカウントに15000円で落札された。まあこの値段ならいらないかな、と思ってた所、中古通販でMPU-PC-98IIが在庫ありになってたので急ぎ購入。ヤフオクで落札出来なくてよかった。とりあえずMIMPIで手持ちのMIDファイルを再生してみたが、無事再生できた。そうすると次はゲームで動作確認したくなるのが筋というもの。ただしSC-55は98とは別の部屋に置いてあるのでウルティマ8で試すのはちょっとめんどい。あと、確実に動作するかを確認する為には、ちとクセのあるゲームのほうがよさげ。

てことで、ガイナックスの「不思議の海のナディア」と、MT-32の機能を使いきってるという噂の風雅システムのゲームを購入した。週末には届く予定なのでわくわく。

(11/23追記)

ブツが届いたので試してみる。どっちのゲームも無事MT-32で動作確認。まだ冒頭しか試していないけどナディアの方は…うーん、FM音源のパートをそのまま置き換えただけみたいな印象。むしろFM音源の方が好みかも。風雅システムの「アマランスIII」は音色データを転送するとか気合入りまくり(一般的なMIDI音源は音源が用意された音色テーブルをそのまま使うだけだけど、MT-32系は音色を「作る」ことができるのだ)。しかしアマランスIIIはメモリの制約が厳しい。DOS6.2だとmemmakerで最適化するのに加えてDOS自体をハイメモリに退避させてようやく起動する。

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Note

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